市場開拓調査委員会では、特殊鋼の需要開拓事業の一環として、需要産業の動向・展望について講演会を実施しております。

　トヨタグループの調査会社でございます株式会社現代文化研究所殿より講師をお招きして、「BEV時代を見据えた自動車中小部品製造/加工企業のイノベーション」を題材に、自動車業界が直面する大きな変化を詳細にわかりやすくご説明頂きました。ビジネスモデルとしてはクルマ単体の販売からサービス提供（MaaS）へ、技術面ではCASE（通信/自動化/保有から利用/電動化）の流れ、アーキテクチャーではすり合わせからモジュールへと変貌しております。こうした中でもCASE、その中でもE電動化の流れが、自動車産業の基盤を成す中小部品加工・製造企業にとって大きな影響を及ぼしています。電動化により納入先企業が内燃機関関連部品に係る発注を減らすことで、部品製造・加工企業の経営基盤が大きな影響を受けるためです。そこで自動車産業における部品製造・加工企業にとっては次の10年、20年、あるいは100年を見据えた経営戦略が必要となります。今回は実際の企業取材等を事例に、いま中小の部品製造・加工企業ひいては現状の市場縮小に直面する企業が取るべき戦略等についてご講演がございました。会員の皆様の今後の対策の検討等、議論のたたき台としてとして参考になりました。

　Teams配信にて多数の会員の皆様にお申込み (お申込み総数：約２８１名) ご参加頂きました。

１．日　　時：２０２２年９月９日（金）　１３：００～１５：００

２．場　　所：ハイブリッド講演会（特殊鋼俱楽部会議室（鉄鋼会館４F）：　Teams配信）

３．演　　題：「BEV時代を見据えた自動車中小部品製造/加工企業のイノベーション～ケース

　　　　　　　スタディから見える取組みの方向性」

４．講 演 者：株式会社現代文化研究所　主任研究員　中野　直哉　氏